いま、ビジネス書としても流行しているひとつのテーマが「行動経済学」です。ダニエル・カーネマン教授が2002年にノーベル経済学賞を受賞して以来、一気に注目度があがりました。
リスクに関する研究という側面もありますので、コロナ禍のなか、世間の関心も一段と上がっています。
500円をもらったときの喜びと、500円を落としてしまったときの悲しみは、同じ500円であるにも関わらず、失ったときのほうが大きいですよね。同じ500円という貨幣に対する評価なのに、この違いはどこからくるのでしょうか。
人間は感情のある生き物です。決して、機会のような合理的な有機体ではありません。この感情という面に配慮しながら、経済学を再構築していこうという試みが行動経済学です。
よく、マーケティングに似ていると言われますが、マーケティングが一企業の利益のために活用される技術であるのに対して、行動経済学は同じ技術を街づくりに活用しようとしているところが違いであると言えます。
経済学の専門書のコーナーではなく、ビジネス書に並ぶくらいですから、読みやすい本がほとんどです。カーネマン教授の他にも、リチャード・セイラー教授や、ダン・アリエリー教授など、新進気鋭の学者たちの著書からは様々な気づきと刺激を得られることと思います。
時間があれば、ぜひ、ご一読ください。
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