コロナ過のなか、心が折れやすい人と、そうでない人の二極化が進んでいるらしい。
コロナ過のなか、普段とは違う生活、これまでの日常とは違う生活様式を求められるなかで、対応できる人と、できない人の差はどこにあるのだろう。
それは、普段からの習慣が大きな影響を与えることになると考えられる。
「ニューソート哲学」などに基づいた人生論の研究に従事している植西聰さんのベストセラー「前を向く力を取り戻す『折れない心』をつくるたった1つの習慣」が大幅にリニューアルされ刊行された。
心にもストレッチが必要と説く本書では、まじめにがんばっているのに押しつぶされそうになる”生きづらさ”に対処するための処方箋が書かれている。
1テーマ1分で読め、いまの自分に必要なところを、必要なときに読める構成となっている。
「ひとつでいいから、本当に好きなことをはじめる」心を強くするためのひとつの方法として紹介されている。
読むだけでも心が軽くなれる逸品であり、ポジティブシンキングの習慣が身についている人にもぜひ読んでもらいたい。
現代社会はまじめな人ほど心が傷つきやすいという理不尽な世の中である。
心が折れそうなとき、立ち止まっていてはますます落ち込みやすいので、とにかく活動すること、外に出ることである。特におすすめなのが、最近は少なくなってきたが、本屋や図書館にいくことである。先人が残した多くの知恵の宝庫には、人を元気にさせるパワーが宿っている。
これはネットサーフィンでは効果が少ないので、やはり外に出て、歩き活動することで、脳にも刺激が与えられる。
悩んだら、とにかくいまいる場所から外に出て、歩いてみるという習慣をあらかじめ身につけておくことは有効である。
また、自分はポジティブシンキングなんだけど、家族や友人が悩んでいるのをなんとか手助けしてあげたいというときの参考図書にもなるだろう。
悩みの種類にあわせたアドバイスをするためのヒントも満載である。
世の中でもっとも使われていることばは、「わたし」、「ぼく」、「おれ」といった自分を指すことばである。
みんな自分のことに対する関心で精一杯で、自分に対する評価に飢えている。
どんな批判でも、それが的を得ているほど、人は不快感や恨みを持つ。それなのに、ほとんどの大多数は、他人の言動ががまんできず批判的な言葉を投げかける。
そんな他人に対する批判は、あなたが言わなくても、その他大勢が言ってくれる。
世の中は理不尽なことや、あきらかに目に余るような非常識なことだらけかもしれない。しかし、それを言ったところであなたは満足するかもしれないが、言われた方から恨みを買うだけである。
三つ子の魂百までということわざ通り、人は誰かに言われて気づくというより、自分で変わろうと思わないと変わらない。
人が変わるチャンスは、批判的な言葉がきっかけになるより、普段、ほとんどかけられることのない称賛的な言葉がきっかけになることが多い。
お世辞ではなく、その人が変わるチャンスになりえる本当にいいところをほめるには、他人に関心をもつことであり、そのためには、どんな他人にも自分より優れたところがあるという謙虚な姿勢で他人に接する習慣を持つことが肝要である。
どんな人も称賛の言葉に飢えている。砂漠が水を吸収するように、賞賛のことばは、すーぅと心の奥底まで入っていく。
他人によい影響を与えることは、自分自身にとっても気持ちのいい経験だし、抜群のコミュニケーション能力といえる。
今日(2021年1月7日)のニュースは、明日から始まる1都3県での2度目の緊急事態宣言であふれている。まだまだポストコロナはほど遠く、ウイズコロナの時期が続く。
変化の時代、自分だけではなく、まわりにいる人たちの心が折れそうな場面でも、手を差し伸べることができる習慣を身につけたいものである。
前を向く力を取り戻す「 折れない心」をつくるたった1つの習慣 (青春新書プレイブックス) [ 植西 聰 ] 価格:1,100円 |
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