反出生主義という言葉を聞くことがあります。生まれてこなければよかった、子どもも生むべきではない。なぜなら、世の中はつらいことばかりで、生まれてきたこと自体が不幸であるという考え方だそうです。
柳沢きみお先生の「大市民」の初期シリーズでも同様のセリフがたびたび出てきます。同時に、大市民の主役である山形鐘一郎は男の人生で一番大切なものを「審美眼」だと言ってます。
美しいものとそうでないものを見分ける能力。また、そのためのやせ我慢こそ美しいのだ~といったセリフもよく登場してました。
世の中にはいろいろな価値観があって、いろんな考え方があっていいと思いますし、反出生主義の本質はわかりませんが、誤解を招きやすい危険な思想と捉えられることが多いのではないでしょうか。
反出生主義とは、古代からある思想だそうで、南アフリカの哲学者 デイビィッド・ベネターが有名だそうです。
コロナ過のなかで、家にいる時間も多くなって、いろんな情報が入ってきます。ポジティブなものもあれば、ネガティブなものもあります。
同じものでも、見方によってずいぶんと見え方が変わってきます。
誰もが、生まれてきてよかったと思えるような世の中になるといいですね。
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