コロナ禍のなかにも関わらず、市場は強気の価格が形成されています。日経平均株価も、先週(2021年4月9日)の終値で、29,768円をつけています。
一因としては、日本銀行をはじめとする世界各国の金融緩和政策が挙げられています。実体経済の動向とはなれた株価の動きは、かなりの警戒感をもって見られているのが現状です。
かつての金融危機を起こした状況とは違うと思いますが、グリーンシル・キャピタルやアルケゴスなど、ここにきて不安材料が増してきているのも事実です。
シャドーバンクとも称されるファミリーオフィスは、報道によれば、資産規模は世界で約5兆9,000億ドル、ヘッジファンド(約3兆6,000億ドル)、ベンチャーキャピタル(約1兆3,600億ドル)などを上回っているそうです。
ファミリーオフィスは文字通り、富裕層の個人資産を運用することで成り立つビジネス、お金持ちの御用聞きのようなサービスを提供する会社と思っていただければいいかと思います。しかし、実体としては、上述のように巨額のマネーをデリバティブ等のハイリスクハイリターンで回しており、また、規制の網を潜り抜けていることを考慮すれば、世界的な金融危機の引き金を引きかねない存在といえるかもしれません。
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